2006年9月15日 「クマゲラの森」に行った。

●世界遺産白神山地の核心地域にある「クマゲラの森」に行った。案内をしてくださったのは、津軽白神森林環境保全ふれあいセンター(林野庁東北森林管理局)の職員の方だ。同センターは、白神山地世界遺産地域周辺部、岩木山・屏風山周辺部をエリアとして「自然再生活動や森林環境教育、生物多様性の保全等に関する技術的指導、支援」(同パンフより)を行っている。この日は、経験豊かな職員の方も驚くほどの好天だった。

●7時半に熊ノ湯温泉を出発して奥赤石川ゲートを通り、9時に櫛石山登山道口に到着。「クマゲラの森」まで約2時間の行程だ。

●「クマゲラの森」は、櫛石山南西麓にあり、国の天然記念物であるクマゲラがここで見つかったことから、白神山地保護運動において青秋林道建設を中止に追い込む突破口となった。

●文字通り、ブナの純林だ。若くてまだ細い木から、老齢の大径木まですべての世代が生育している(写真上・左と中)。真っ二つに裂けて朽ちた木にも幼樹が根付いていた(写真上の右)。

●途中、グリーン・サポート・スタッフの方に出会った。広い白神山地の、しかもあまり人が行かない核心地域で出会ったことにびっくりした。この方たちは、森林管理局の非常勤職員として、白神山地世界遺産地域の巡視や入り込み利用者の指導を行うために、2人1組で 2組が 核心地域を中心に平日の毎日、山に入っている。毎日巡視活動が行われていることに驚いた。たき火、密漁などの違反が後を絶たないらしいが、このようなきめ細かい日常的な巡視活動を続けていくことが大切なんだなあと実感した。

 

●写真左の中央のブナに写っている黒い楕円が、クマゲラの巣穴。ヘビに襲われないようにまっすぐに伸びた木に巣穴を作る。残念ながら、クマゲラの姿を見ることはできなかった。

道標ウッチング

●赤石川ルートにおいて、道標の設置位置、素材、デザインなどの統一的な管理は行われていない。また、記載内容の情報量も少ない。人から見えない位置に立てられた標識もあった。写真右の地図標識は木に紐で縛りつけてある。興ざめだ。